子どもたちの「?」に答えます。
地下から採取されたままの石油を原油といいます。
この原油を精製して、ガソリン、灯油、軽油、潤滑油などをつくります。
喜入基地には世界約20カ国から約30~40種類の原油を受け入れています。
原油にはいろいろな種類があり、ガソリンが多く取れるものもあれば、重油が多く取れるものもあります。
また、環境に影響を及ぼす硫黄分が少ないものや常温では固まってしまうものもあります。
一部を除き、そのまま使うことはありません。
そのため、用途に応じ原油を精製してガソリンや灯油などの石油製品を作ります。
日本ではごくわずかしか取れないので、ほぼ全量を海外から輸入しています。
この面でも日本は海外の国々と良好な友好関係を保つことが大切です。
中東地域や、アフリカ、中南米など世界各国から持ってきます。
約192万㎡で、東京ドームの約40倍、東京ディズニーランドの約4倍です。
中小型のタンカーで日本全国の各製油所(工場)に運び、ガソリンや灯油などに精製されます。
約2,000万キロリットルの原油を受け入れ、ほぼ同量の原油を払い出します。
貯油能力は735万KLです。東京ドームの6杯分を貯えることができます。
これは国内の消費量の約2週間分に相当します。
万一の事故でタンクから原油が漏れた場合に備えて、タンクは二重の防油堤で囲まれていて、海へ流れ出ることがないよう防護されています。また、万一海上に原油が流れた時はオイルフェンスを展張し、原油の拡散を防ぎます。
なお、着桟しているタンカーから万一原油が漏れた場合に備えて、桟橋には浮沈式オイルフェンスを設置しています。
この浮沈式オイルフェンスは通常、海底に沈んでおり、タンカーが桟橋に着桟すると陸上からエアを送り海面に浮かせる仕組みになっています。
5万Kℓ級と10万Kℓ級と16万Kℓ級の原油タンクがあります。
高さは5万Kℓ級が約21m、10万Kℓ級と16万Kℓ級が約23mで7階建てのビルに相当します。
直径は5万Kℓ級が58m、10万Kℓ級が82m、16万Kℓ級は100mで屋根の上でも野球ができる広さです。
16万KL級原油タンク1基で、ガソリンに換算すると普通乗用車330万台を満タンにできます。
原油の油面にタンクの屋根を浮かせることによって、火災などの原因となるガスの発生を防ぐためです。
また、臭いの発生も防ぎます。
雨水はルーフドレンジョイントパイプ(雨水排水)によってタンク外へ排出されるので溜まりません。
長さ330m、巾60m、高さ30mあり、約30万Kℓ(ドラム缶150万本分)の原油を運べます。
この量は日本で使う石油の半日分です。
原油を運ぶ専用船です。
複数の区画に仕切られたタンク状の船倉を持ち、事故時の原油流出を最小限に抑えるため船側と船底を二重構造(ダブルハルといいます)にしています。
荷役用のパイプラインとポンプを持ち、積み荷役には陸側のポンプを、揚げ荷役には船側のポンプを使います。
50万トン(載貨重量トン)を超す大型の船も出現しましたが、現在は30万トン(載貨重量トン)級の船が主力となっています。
23名程度です。
内訳は、船長、機関長、航海士(3人)、機関士(3人)、甲板(こうはん)部員(6人)、機関部員(6人)
それに事務部員(3人)となっています。
中東と日本の距離は約12,000kmもあります。
タンカーは25~30km/hで航行するので、片道20日くらいかかります。
1 | タンカーを桟橋から距離約180mのところに平行に停止させ曳船(タグボート)を使い着桟(桟橋に横付けさせること)させます。すなわち、複数の曳船で押したり引いたりしながら、ゆっくり着桟させるのです。曳船とは大型タンカーを安全に着桟したり離桟したりするときに、使用します。また万一の事故の場合、油火災に備え消火設備も備えています。 |
2 | タンカーが桟橋に着桟した後、ローディングアームという装置でタンカーと陸上の配管を接続します。 |
3 | タンカーから陸上に原油を移す場合は、タンカーのポンプを使います。 逆に、陸上からタンカーに原油を移す場合は、陸上のポンプを使います。 |